AI駆動開発の爆速フロー全公開|Codex × Cursor × Git worktreeで個人開発を5人チーム超えにする方法
この記事で分かること
「AI駆動開発ラボの大森って、実際どういうフローで開発しているんですか」とよく質問をいただきます。この記事ではその答えとして、2025年10月時点の僕(大森翔吾)の AI 駆動開発フローを丸ごと公開します。
対象読者は、すでに少しでも AI 駆動開発をかじっていて、「もっと速く・安定して作りたい」という方です。2025年9月、この同じフローで DYSTOPIA を全面リニューアルし、SNSアプリを一人でリリースしました。
結論:4つのレイヤーを重ねて並列化する
- AIモデル:GPT-5 Codex(推論ティア
high、2025年10月時点) - エディタ:Cursor
- 開発支援CLI / 拡張:OpenAI Codex(CLI + Cursor 拡張)
- 並列化基盤:Git worktree + Mac mini(自宅)× MacBook Pro
これらを組み合わせると、同時に3〜4本の実装レーンが走り、正社員エンジニア5人チームでも出せない速度で開発が進みます。
1. なぜ Claude Code から Codex に乗り換えたのか
2025年5月、僕は Claude Code(Anthropic の AI 駆動開発ツール)を使って DYSTOPIA のリメイクを試みました。当時はこれが最強でした。
ただ、Claude Code は「丁寧すぎる」挙動があり、一人プロジェクトには過剰でした。
- 既に書いてある処理を別の場所でも再実装する
- 想定外のリファクタリングを同時にやる
- 結果として、どこが動いているのか自分で把握できなくなる
一人で動かす個人開発では、堅実で最小限の変更 のほうが圧倒的に運用しやすい。そこで9月頃から OpenAI の Codex(GPT-5 Codex)に移行しました。Claude Code は解約しました。
賢い AI に、堅実な実装を積み上げてもらう。これが AI 駆動開発で品質と速度を両立させるコツです。
2. Cursor + Codex の二段構え
普段は Cursor というコードエディタを使っています。VS Code フォークで、AI 駆動開発が前提の設計になっています。Cursor 単体ではなく、その中で Codex を2種類の方法で動かします。
(a) Codex CLI
ターミナルで codex と叩くと Codex が文字ベースで起動します。「この機能を実装して」と話すだけで、該当ファイルを特定して実装してくれます。
(b) Codex 拡張機能(Cursor)
Cursor / VS Code の拡張機能として Codex が動きます。GUI 派にはこっちのほうが優しいです。CLI と同じことができます。
使うモデルは GPT-5 Codex(推論ティア high)。プログラミング特化で、汎用 GPT-5 より堅実なコードを書きます。ChatGPT Pro(200ドル)契約下ではレート制限に引っかかった経験はありません(2025年10月時点の構成です。後継モデルが出たら随時更新します)。
3. 実装〜プルリクエストまでの流れ
- ブランチを切る:
feat/xxxx - 実装アプローチを先に聞く:「この機能の実装アプローチを複数提示し、メリット / デメリット / 推奨理由を教えてください」
- 方針決定 → Codex に実装依頼:「〜の実装で、コミット → テスト → 問題なければプルリクエストまで行ってください」
- PR上で AI レビュー:PR を立てると、自動で Codex へ「レビュー依頼コメント」が投稿される自動化を組んでおく
- 指摘対応:軽微なら
@codexでその場修正、複雑なら Cursor の Codex にレビュー内容を渡して妥当性を検証 - 再レビュー → 問題なければマージ
ポイント:実装アプローチを先に聞く
初手でいきなり実装させない。必ず 複数案を聞いてから選ぶ。これで「あとで作り直し」のタイムロスが激減します。
4. 並列化:Git worktree で同時3〜4レーン
ここが最大の加速装置です。
Git の worktree 機能を使うと、1つのリポジトリから複数のブランチ別ディレクトリを作れます。Codex は実装中に他のファイルを触るので、ブランチを「物理的に別ディレクトリ」に置くと、干渉ゼロで同時に走らせられます。
例えばこんな配置:
| レーン | 内容 |
|---|---|
| Lane A | 画像投稿機能を実装 |
| Lane B | プロフィールページにカバー画像を追加 |
| Lane C | ユーザー報告の不具合を調査 |
| Lane D | クラウド Codex で別視点のリファクタ案を生成 |
CLI 2本 + 拡張1本 + クラウド1本みたいな構成で走らせます。結果、実質3〜4倍速 で回ります。
5. Mac mini(自宅)× MacBook Pro(カフェ)
僕は自宅に Mac mini、外出用に MacBook Pro を持っています。Apple の画面共有と SSH で、カフェから Mac mini を遠隔操作します。
- カフェ:MacBook Pro で Codex 2レーン
- 自宅:Mac mini に画面共有して Codex 2レーン
- ビルド・シミュレーター:重い処理は Mac mini に任せる
MacBook Pro が冷えたまま、1台のマシンで処理を全部やる場合の数倍の開発量が出せます。
6. Codex Cloud の並列提案機能
Codex には クラウド版 もあり、スマホからでも「この不具合の原因を調べて」「この機能を実装して」と投げられます。移動時間がまるごと開発時間になります。
Codex Cloud の隠れた強力機能が 同一タスクの4バリアント同時生成。同じ指示に対して A〜D の4パターンを同時に作ってくれます。差分を見比べて、一番無駄がないものを採用する。これがとても効きます。
7. 成果:1日30コミット、5月にできなかった実装が実現
このフローで DYSTOPIA のリメイクを進めたところ、1日あたり平均30コミット以上が出ました。5月時点で詰んだ実装アプローチが9月には通るようになった、という進化幅です。
スマホアプリは Expo(React Native のフレームワーク)で書いています。これもまた別記事で詳しく書きます。
注意:AI 駆動開発の「標準」は1〜2ヶ月で変わる
ここで書いたフローも1〜2ヶ月後には古くなっているはずです。AI 駆動開発で勝ち続けるには、毎月の再評価 が必須です。今のベストプラクティスに固執せず、乗り換える柔軟性のほうが価値を生みます。
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