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MCP実践レシピ集|AI駆動開発で生活・業務が自動化する使い方

この記事で分かること

MCP(Model Context Protocol)は「AI に手が生える仕組み」。概念は MCPとは?AIに手が生える新技術をやさしく解説 でまとめました。

この記事はその続編で、MCP を実際どう使うかの「実践レシピ集」。僕(大森翔吾)が日々の AI駆動開発と生活で回している具体例を、初心者でも真似できる粒度まで噛み砕いてまとめます。

  • 郵送物をスキャン → AI が「対応・保管・破棄」に仕分け
  • Chrome DevTools MCP でブラウザ自動操作・E2E テスト
  • Gmail × Obsidian で未処理メールを1カ所に集約
  • Notion / Google Drive / Discord との接続例
  • 自作 MCP サーバーの最小構成

「MCP って結局、自分の何が楽になるの?」にレシピで答えます。

レシピ1:郵送物を AI に仕分けさせる(ファイルシステム MCP)

僕の生活力の低さのひとつに「郵便物が開けられない」があります。自治体や税務署、一人法人(株式会社CAEN)の書類が届いても、机に積んだまま開けない。

理由は単純で、書類を読んで理解するコストがしんどいから。そこを AI に丸投げします。

使う部品

  • スキャナ:Canon のコスパ機(ChatGPT に相談して購入)
  • macOS 標準「Automator」または Hazel(ファイル監視・自動処理)
  • ChatGPT / Claudeファイルシステム MCP
  • 保管先フォルダ01_要対応 / 02_保管 / 03_破棄

フロー

  1. 郵送物をその場で開封 → スキャナで PDF 化
  2. macOS のフォルダに PDF が入ったら Hazel が検知
  3. Claude Desktop(ファイルシステム MCP 経由)が PDF を OCR・要約
  4. AI が「要対応・保管・破棄」の3フォルダのどれかに振り分け
  5. 僕は 01_要対応 だけ見る

ポイント

「書類の意味を人間が読み解く」というボトルネックが消えるのが本質。AI の画像認識と Web 検索の精度が実用レベルに上がったのは2025年以降で、去年までは成立しなかった自動化です。

同じ発想は、レシート整理・契約書レビュー・名刺スキャンなど「紙を構造化データに変換する」全般に応用できます。

レシピ2:Chrome DevTools MCP でブラウザ自動操作

2025年9月26日に Google が公開した Chrome DevTools MCP は、AI駆動開発の景色を変えました。

何がすごいか

従来:AI にブラウザを触らせるには、Playwright のコードを書くか、スクショを渡して説明する必要があった。

Chrome DevTools MCP 以降:「このページを開いて、フォームに入力して、送信してみて、エラー出たら教えて」と自然言語で書くだけ。AI が検証ツールを開き、DOM・ネットワーク・パフォーマンスまで自力で見に行きます。

僕が実際に回している使い方

  • E2E テストの代替:Cursor / Claude Code に「/products/dystopia の CTA ボタンをクリック → 遷移先の表示崩れチェック」と指示するだけ
  • ページ性能の分析:「TOP ページの LCP と CLS を見て、重い画像をリストアップ」で改善ポイントが即出てくる
  • 他社サイトの PDF データ収集:投資家向け PDF の表を AI に開かせて、CSV に構造化

E2E テストは以前プログラムで書こうとして何度も挫折していましたが、Chrome DevTools MCP で物理でできるようになりました。「半年後には AI ができるはず」と踏んで放置していたら、本当にその通りになった案件です。

始め方

Claude Desktop または Cursor の MCP 設定に chrome-devtools-mcp を追加し、Chrome を起動しておくだけ。数分です。具体的な導入は AI駆動開発の爆速フロー のワークフロー編に合流させると効果倍増です。

レシピ3:Gmail × Obsidian で未処理を1カ所に集約

Gmail に未返信が溜まるタイプの人向け。

  • Gmail MCP:受信箱の一覧・本文取得・ラベル操作
  • Obsidian(ファイルシステム MCP 経由):デイリーノートに書き込み

ChatGPT / Claude に「今日の Gmail で未返信&3日以上経ってるものをタイトルと要点つきで Obsidian の今日のノートに追記して」と頼むと、朝イチで自分の Obsidian に未処理タスクが揃います。

ChatGPT では「コネクタ」という呼び名で提供されていますが、裏側は MCP。呼び名が違うだけで、やっていることは同じです。

レシピ4:Notion / Google Drive / Discord との接続例

AI駆動開発で相性がいい MCP を、用途別に並べます。

MCP代表的な使い方
Notion MCP仕様書を AI に読ませて、実装タスクに分解
Google Drive MCP取引先の PDF 資料を横断検索
Discord MCPコミュニティの質問を要約、返信ドラフト生成
Supabase MCPDB テーブル構造を AI が確認・マイグレーション
GitHub MCPPR 作成・Issue 検索・コミット履歴解析

導入のコツ

  • 最初は1個だけ入れる。いきなり複数入れると AI が混乱しやすい
  • 公式(ベンダー提供)の MCP を優先する。有志製は便利だがセキュリティ面で要注意
  • 権限は最小にする。Gmail なら「読み取りのみ」から始めて、慣れたら書き込みを足す

GitHub 上には2026年時点で500個以上の MCP が公開されていますが、個人開発で最初から全部を把握する必要はありません。自分の毎日のボトルネックに効くものを1個ずつ入れるのが正攻法です。

レシピ5:自作 MCP サーバーを最小構成で作る

公式 MCP が無いサービスを AI に触らせたくなったら、自作します。

意外と簡単

MCP サーバーは、要は「AI 向けの説明書 + 実行コマンド」を TypeScript か Python で書いた小さなプログラム。公式 SDK があるので、ゼロから通信仕様を実装する必要はありません。

最小のレシピ:

  1. @modelcontextprotocol/sdk(TypeScript)をインストール
  2. listTools(使える操作の定義)と callTool(実際の処理)だけ実装
  3. stdio 接続で Claude Desktop に登録
  4. 動作確認

僕は自分の Obsidian Vault を検索する MCP と、株式会社CAEN 社内で使っているタスク管理用 MCP を自作しています。既存アプリの API をラップするだけなので、普段 AI駆動開発で Web アプリを作っている人なら、半日で最初の1本が動きます。

参考記事

レシピを組み合わせる:マルチ AI × MCP

Chrome DevTools MCP で情報収集 → Claude がレポート整形 → Notion MCP で保存 → Discord MCP でチーム通知、のように渡り歩かせると一気に化けます。役割分担の感覚は マルチ AI コーディングエージェント運用 と合わせて読むのがおすすめ。

つまずきやすいポイント

  • MCP は出たばかり。2024年11月登場、一般ユーザーが触りやすくなったのは2025年4月以降。ドキュメントが古いケース多め
  • 権限は最小に。Gmail に全権限を渡すと、指示ミスでメール削除まで走ります
  • 公式 MCP を優先。業務利用は有志製より公式を選ぶ

この実践レシピで何が変わるか

「AI駆動開発=アプリを作る」だけじゃなく、「自分の生活・業務そのものを自動化する」 ステージに入ります。

  • 郵送物が開けない → 解決
  • ブラウザ作業がだるい → AI に任せる
  • メール返信が溜まる → Obsidian に集約して朝片付ける
  • 社内ツールが AI と繋がってない → 自作 MCP で繋ぐ

ここまで来ると「本職のエンジニアじゃないとできなかった生活ハック」が、一人で実装できるようになります。夢があります。

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