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AI情報を複利で積み上げる仕組み化|AI駆動開発のキャッチアップ術

この記事で分かること

AI 界隈は情報の流れが速すぎて、手で追うと必ず疲弊します。 だから僕は 「仕組みに拾わせる」 ことにしました。

  • 受動的:iPhone ウィジェットに最新 AI ニュースを流し込む
  • 能動的:Podcast と YouTube を倍速で、移動中に消化する
  • 整理:Obsidian と ChatGPT に気になったネタを貯める
  • 出力:貯めたネタを記事や発信に変える

この記事では 大森翔吾 が、株式会社CAEN の日常業務で回している AI 情報キャッチアップの仕組みを、初心者向けにそのまま公開します。

なぜ「気合で追う」は破綻するのか

AI 駆動開発の情報は、とにかく流れが速いです。2週間前に最強と言われていたモデルが、次の2週間で別のモデルに抜かれる。Cursor、Claude Code、GPT、Gemini、Codex、MCP、Vibe Coding ……新しいキーワードが毎週積み上がります。

これを X で片っ端から追う 戦略は、最初は気持ちいいですが1〜2ヶ月で疲弊します。情報量が多すぎ、煽り発信も混ざり、「追わなきゃ」のプレッシャーで本業が止まる。

僕も一時期、X を能動的に追うのをやめた時期があります。それでも致命的な情報は取りこぼさなかった。理由は 「仕組み」 に拾わせていたからです。

仕組み1:受動的な情報収集(iPhone ウィジェット)

一番の基盤は、スマホのホーム画面に AI ニュースを流し込むことです。

僕は iPhone なので ウィジェット機能(ホーム画面にアプリ情報を小さな四角で表示する仕組み)を使っています。YouTube を開こうとホーム画面をスライドする、その一瞬で最新記事のタイトルが目に入る。これが 「仕組みに習慣を代行させる」 ということ。毎朝ブログ巡回する意志力は要りません。

アプリ1:Zenn Widget(Zenn 記事を表示)

Zenn はエンジニアが技術記事を投稿するプラットフォーム(エンジニア版 note のようなもの)。Zenn Widget は公式ではなく個人開発者が作った無料アプリで、タグ指定した記事6件をホーム画面に並べてくれます。

僕はタグ「AI」と「個人開発」の2つを常時表示。「いいね」数も見えるので、100超えの記事はほぼ当たり と判断でき、読む優先順位が勝手に決まります。

アプリ2:Feedly(RSS リーダー)

Feedly は RSS(ブログ更新を自動で受け取る古典的な仕組み)のアプリ。自分で購読元を選ぶタイプ です。

僕は note の「AI」タグ、AI 駆動開発ツール各社の公式ブログ、npaka さん(新技術が出るたび即記事化する発信者)、ChatGPT 研究所などを登録。Zenn Widget が「コミュニティの風向き」を映すのに対し、Feedly は「公式アナウンスと深掘り解説」を拾う役割分担です。

どちらも無料(2026年4月時点。アプリの仕様は変わる可能性があるので最新は各公式を確認してください)。

仕組み2:能動的な情報収集(Podcast と YouTube を倍速で)

ウィジェットが「見出しのシャワー」なら、Podcast/YouTube は「解説の深掘り」です。

  • 通勤・散歩・家事の時間 → Podcast を 1.5〜2倍速
  • 作業の合間 → YouTube の AI 解説チャンネルを 2倍速

耳で聞く情報は 画面を占有しない のが強み。手は別の作業に使えるので、1日の情報処理量が物理的に倍になります。倍速再生は最初聞き取りにくいですが、1週間で慣れます。

ちなみに僕自身も AI駆動開発ラボ(stand.fm)YouTube @aidd-lab で毎日発信しています。話し手に回ると、キャッチアップ効率が跳ね上がります(人に説明するには理解しないといけないので)。

仕組み3:情報を貯める(Obsidian と ChatGPT)

情報は流すだけでは意味がない。気になったものは貯めて、あとから取り出せる状態にしておきます。

Obsidian(ローカルの Markdown メモ)

Obsidian はローカルに Markdown でメモを貯めるツール。Syncthing 等で Mac とスマホを同期できます。気になった記事の URL と一言メモを放り込むだけで、半年後「あのツールなんだっけ」となったとき検索で即出てくる 状態になります。

ChatGPT(対話しながら整理する)

腹落ちしていないトピックは ChatGPT に解説させます。「この記事を初心者向けに要約して、関連キーワードを5つ挙げて」で十分。AI に喋らせると自分の理解の穴が見えるので、それを Obsidian に追記してネタの密度を上げていく。

仕組み4:出力する(記事化・発信化)

ここが一番大事 です。入れるだけで出さないと情報は腐ります。

貯まったネタは、Podcast の台本(AI駆動開発ラボで毎日配信)、YouTube の動画ネタ、この /lab 記事、X の投稿(@shogo_oomori)のどれかに必ず落とします。出力前提で集めると「これは記事にできるか?」のフィルタが自動で働き、取捨選択が鋭くなる。

出力した瞬間、自分の名前と一緒に知見が検索可能な形で残る。1年続けば数百本のストックになる。これこそが 複利 です。

複利で差がつく、とはどういうことか

毎日の1情報はほんの小さな差です。「今日 Zenn で Claude Code の記事を1本読んだ」。それだけ。

でも、半年・1年と続けた人と、やっていない人の間には、圧倒的な引き出しの差 が生まれます。AI 駆動開発は特に顕著で、引き出しの多い人は「こういうの作りたい」に対し「Cursor のエージェントで MCP 使って組めば3時間で試作できる」と即返せる。

この差は気合では追いつけません。気合で追う人ほど先に燃え尽きる からです。勝つのは仕組みを組んだ人だけ。

今日やるべき最小アクション

読んで満足すると何も変わらないので、この記事を閉じる前 にやる最小セットを置いておきます。

  1. アプリストアで Zenn Widget をインストールし、タグ「AI」でウィジェットをホーム画面に置く
  2. Feedly をインストールし、気になるブログ1つだけ登録
  3. Obsidian を入れて「AI情報」ノートを1つ作る

ここまでで10分。やるかやらないかで 半年後の立ち位置が本当に変わります。早く設定するほど複利の元本が増えるだけの話です。

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